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甘噛みの癖を直すには

甘噛みに関しては、柴犬という犬種の性質、ショップでの環境から子犬のころに成犬からの教育を受けていない可能性が高いこと、「痛い!」と大きな声で叱る方法を用いた場合さらに興奮する可能性が高いことなどを考えて、加減を教えるのが難しいと判断。徹底してやめさせることにしました。

もし甘噛みをされて痛かったら大きな声や大げさなリアクションは控え、静かに「ダメ(「こら」、「NO」などでもOK)」と伝えて、淡々とハウスに入れてしばらく放っておくようお願いしました。

犬は暇になると甘噛みをするので、ケン太と接するときは、できるだけ暇にしないよう気を付けてもらいます。付き合うパワーがないときは、悩まずケン太をハウスに入れ、とにかく甘噛みからうまく逃げることを考えてもらうようにしたのです。

意識改革と合わせて、愛犬との正しい関係を作るためのベースプログラム)の実施と、以下のことをお願いしました。

一緒に遊ぶときは暇にさせないよう努める。

  • 甘噛みしてきたらおもちゃで応戦するか、とにかく逃げる。逃げきれなかったら淡々とハウスに入れる。
  • 「オイデ」、「オスワリ」、「マテ」、「ハウス」のトレーニングをしっかりして、飛びついて噛もうとしたら「オスワリ」、「マテ」を指示する。お座りと飛びつく行動は同時にはできないもの。飛びつくのを叱ってやめさせるのではなく、相反した行動を要求することで、困る行動を封じ込める方法。
  • ほめるときは心を込めてしっかりと。叱るという発想は忘れて、悪いことをしたら「ダメ!」などひと言だけ静かに注意し、ルールとして淡々とハウスに入れる。いつ何時でも、できるだけ熱くならないようにする。
  • できるだけ散歩に出かけてケン太に気晴らしをさせ、エネルギーを使わせるようにする。
  • ブラッシングや足ふきなど嫌がることをするときは、必ずとっておきのおやつを使う。

トレーニングは順調に進み、3ヵ月ほどで飼い主さんにしつけのバトンタッチをしました。その後、ケン太に再会したのですが、ケン太は、とても落ち着いた紳士的な柴犬に成長していました。飛びつきも甘噛みもなく、ちょっとさみしいくらいでした(笑)。

飼い主さんは何度もめげそうになったそうですが、あきらめず、自分を、そしてケン太を信じてがんばったそうです。愛犬に関するすべてのことは自分の責任だと、4本のジャーキーを握りしめ、1本1本与えながら、噛まれないように必死に四肢をふき続けた飼い主さんのがんばりに、私も多くのことを学ばせていただきました。

「今思えば、つらいというより楽しかつたです。ケン太のためなら何でもできそうです」。ケン太との理想の関係を築いた飼い主さんの笑顔はとても凛々しく、美しく見えました。